株式市場は64年ごとに上げ下げを繰り返す
株式市場145年の歴史を振り返ると、約64年ごとに上げ下げを繰り返していることがわかります。日本で最初に株式取引所が発足したのは1878年です。最初に上場した株式は、東京株式取引所自身の株式(通称:東株)です。その後、株価の上昇は1920年3月まで、41年6カ月続きました。東株は、この間に297倍になっています。
しかし、1920年3月以降は下落に転じ、1943年6月まで、23年3カ月にわたって下がり続きました。高値から安値で比較すると株価はマイナス65%となりました。
株式相場は64年9カ月をかけて、上昇から下落の1サイクルを終えたのです。
その後は戦争によってブランクがありましたが、戦後の1949年5月に株式市場が再開します。同時に新たな相場がスタートし、1989年12月まで上昇が続ました。その期間は40年7カ月です。日経平均株価は452倍になりました。
その後は再び下落相場となり、2012年までの23年7カ月で日経平均はマイナス82%となりました。
株式相場の2回目のサイクルは、40年7カ月の上昇と23年7カ月の下落(64年4カ月)で終わったのです。
証券取引所が統合すると新たな上昇相場が始まる
この相場サイクルは、取引所の改革の時期とも一致しています。1878年に株式取引所が発足して株価の上昇は41年6カ月続きました。そして、1943年6月には全国11カ所にあった株式取引所が統合され、日本証券取引所が発足しています。その後、戦争によるブランクはありましたが、1949年5月に株式市場が再開されると新たな上昇相場が始まっています。
そして、3回目の上昇相場は2013年に始まっていますが、7月には東京証券取引所と大阪証券取引所が統合され、日本取引所グループが発足しました。
新たな相場がスタートする前には、大きな出来事があることも共通しています。1878年の前には明治維新(1868年)がありましたし、1949年の前には第二次世界大戦(1939~45年)、2013年の前には東日本大震災(2011年)が起こっています。
つまり、大きな出来事によって価値観が変わり、新たな相場サイクルがスタートしているのです。