フルーツのキャラ人気も高まり、ブームはまだまだ続きそう

「例えば、先日、『スイカゲーム』のハロウィーン仕様として、スイカではなくカボチャを作るという期間限定のアップデートを行ったのですが、ユーザーにたいへんよろこんでいただき、SNS『X』(旧Twitter)のトレンドにもなりました。ハロウィーン仕様は実は以前、Aladdin Xの『スイカゲーム』で似たイベントを実施していました。今後は、これまでにやってこなかったような、たとえば、ゲームの楽しさをより拡張するようなアップデートも提供していきたいと、さまざまな仕込みを行っているところです。また、それと並行して『スイカゲーム』の魅力をより多くの人に広めていくための取り組みも行っていく予定です。ご期待ください」(岡本さん)

10月にはハロウィーンバージョンでXトレンドにも入った
© 2021 Aladdin X Inc.
10月にはハロウィーンバージョンでXトレンドにも入った
12月21日よりクリスマススキンも
© 2021 Aladdin X Inc.
12月21日よりクリスマススキン

非公式版に悩まされつつも広がる『スイカゲーム』の世界

より多くの人に広めていくのであれば、現在はNintendo Switch限定となっている本作を、スマートフォンなどの別プラットフォームに展開していくべきだと思うのだが、そのあたり、Aladdin Xはどのように考えているのだろうか? 実は、スマートフォン市場における本作は非公式なアプリが横行する状態になっており、Aladdin Xもその対策に手を焼いているようだ。何か対策は考えていないのだろうか?

岡本氏は「現時点で公式に発表できることはまだ何もない」と前置きしつつ、「正規版を提供することが最大の対策になることは理解している」と語り、『スイカゲーム』をスマホでも正規に遊べる環境の拡大についても前向きに取り組んでいると言う。

「そして、それとは別にもう一つ、『スイカゲーム』の世界を拡げていく活動として、IP(知的財産)としての活用も検討中です。すでにLINEスタンプを発売させていただき、たいへんご好評いただいているのですが、今後はさらに多くの展開を考えています。ただし、こちらも現在、公式とは関係なく弊社ゲームのデザインやタイトルを模したグッズに悩まされており、先日も公式に注意喚起をさせていただきました。『スイカゲーム』ファンの皆さんには、ぜひ正式なグッズの登場をお待ちいただきたい」(岡本さん)

そのほか、ファンを巻き込んだゲーム大会のようなものもやってみたいと、『スイカゲーム』ワールド拡大の夢を語る岡本氏。事実、はやり廃りが激しいネットの世界でも、まだまだ『スイカゲーム』は盛り上り続けており、記事執筆時点(12月中旬)でも毎日数十本ものゲームプレイ動画がアップロードされている。

“スイカの季節”はもう少し続きそうだ。

山下 達也(やました・たつや)
ITライター

1975年東京都生まれ。AIやVRなどの最新のITや、PC、スマートフォン、デジタルカメラ、AV機器など、幅広くデジタル機器を愛好。一般誌から専門誌、企業オウンドメディアまで幅広く解説記事を執筆する。実は、携帯電話11ケタ化記事が、ITライターデビューだった。