まず「自分は醜いかも」と悩んでいることを客観視する
決して「醜いままでいい」と言っているわけではありませんから誤解しないでください。悩みがあっても、綺麗になるための努力や工夫は好きなだけしていいのです。
カウンセリングをはじめてから2カ月後、アヤさんは自分の悩みを「単なる悩み」として受け入れはじめました。
レジリエンスがだいぶ回復してきたと感じた私は、アヤさんが気にしていた二重の再々手術を提案してみました。「腕のよい名医を紹介できるので、整形手術のカウンセリングを受けてみませんか?」と。
すると、アヤさんからはこんなメールが届きました。
「今は元気に大学に行けるようになったので、手術はしばらく見合わせたいです」
1973年慶應義塾大学医学部卒業。1988~2010年慶應義塾大学医学部形成外科学同助教授、准教授を経て、精神科に転科し群馬病院勤務。現在は美容整心メンタル科を掲げ、身体醜形症、不安症などの神経症、整形依存、パーソナリティ障害の治療を行っている。著書に『ほんとうに美しくなるための医学』(アートデイズ出版)。