今の住まい、3割の人がとにかく収納を増やしたい

では、現在の住まいへの悩みはどんなことだろうか。悩みがあると回答した55.3%の人にその内容を尋ねると、「エレベーターがなく、年齢を重ねた際に不安」「老朽化している」「設備の劣化」など、長く住み続けるほど建物や設備の老朽化・劣化を気にする人も多くなる傾向が見て取れる。全般的には「狭い」「子どもが成長して手狭」と狭さへの悩みが多いが、「子どもに残すには家が大きすぎる」という声も。また「庭の手入れが大変」「屋根や壁のメンテナンス費がかかる」といった戸建て特有の悩みも散見する。さらに、「収納が少なすぎる」「モノが多い」「動線が悪い」といった悩みも。集合住宅の悩みでは「上階の騒音」「居住者のモラルが悪い」など、戸建てでは「隣の家の騒音」「ゴミ出しルールが守られない」などご近所への不満なども挙げられた。

現在の住まいに住み続けるのであれば、住宅そのものの広さは解消できないものの、間取りを変更したり、機能的な設備に替えるなど、リフォームで暮らしやすさはグンとアップすることは多くの回答者が理解している。しかし、すぐにでも改善したい部分はあるものの(図表8)、「費用面でなかなか踏み切れない」「子どもが成長するまではがまんする」という声も。これは、近頃の物価高も少なからず影響していると考えられる。

喫緊で改善したいことは、「収納」が第1位。これは造り付けの収納が少ないという意味だろう。実際、「収納さえあれば……」と悩む女性の声はそこかしこから聞こえてくる。収納が少ないほど室内にモノがあふれ、住まいは乱雑になる。断捨離を考え、スッキリと暮らしたいと望む女性は多いものの、現実はそこに至るまでの道のりは長い。だからこそ、大容量の収納が欲しいのだ。「自由設計で建てたのに、収納が足りずモノがあふれて自宅で安らげない」といった切実な声も聞こえた。

注文住宅なら比較的思いどおりの収納の設計が可能だが、建売住宅や賃貸ではすでにある収納に収まらなければ、収納家具を新たに購入する必要があり、さらに部屋が狭くなるという悪循環に陥り、本来、くつろぐための部屋が、窮屈で落ち着かない部屋になってしまうことに……。次いで「洗面・浴室」「キッチン」と続く。また、昨今の気候変化と光熱費の高騰に伴い、「窓の断熱化」が5位にランクインした。快適な暮らしには、使い勝手のよさと低エネルギー化が重要だと考えているようだ。

せっかく注文住宅で家を建てたが、後悔の残る人もいる。「設計時にもっと将来的なアドバイスが欲しかった」「高齢化を視野に、あらかじめホームエレベーターを設置しておけばよかった」など、将来的な状況を鑑みたプロのアドバイスがあればもっと快適に長く暮らせると若干後悔の声も聞こえる。住宅メーカーに丸投げするのではなく、施主自ら積極的に調べる・聞く・意見を出すことが、満足できる家を手に入れるコツでもある。

【図表】現在の住まいで今すぐ改善したいと思う場所は?(複数回答)

悩みとは別に、現在の住まいで快適または満足している機能は、「マンション1Fにスーパーがある」「コンシェルジュがいる」「駅近なのに静かな環境」「立地、交通の便がいい」「緑が多い」など、生活環境に関する回答が多く寄せられた。