公明党が与党となったことに衝撃を受けた

おとなになってくると、公明党絡みでひどいことがたくさん見えてきて、公明党が自民党と連立政権を組んだり、いろんな戦争に関わりかねない法案に賛成したりしているのを見たときに、そして、創価学会員が足並みを揃えてついていっていることに、衝撃を受けました。うちの母も生きていたら、ここに投票するんだろうと思ったら、びっくりしてしまって。創価学会という組織を見る眼はネガティブになりました。

母のお葬式のことを思い出すと、母の死んでいる顔が記憶によみがえってきます。でも何ひとつ感じられないんです。悲しみも何もない、本当に無の心の状態になってしまって、それ以上思い出そうとするときっと良くないな、精神衛生上、良くないと思って、母のことをあまり考えないようにしていました。いまもその無になってしまうんです。

「死んだ母が可哀そう」という気持ちを乗り越えて

でもマンガ家になってから、いつか母のことを描きたいとは思っていました。あまりにも傷がなまなましいし、自分の技量的に描けないかもと思って保留にしつづけて。そのうちに父のことを描くことになって、ついでに母も宗教やっていましたという描写を、ちらっと入れたんです。

そうしたら、その直後、夜寝ていたら突然、それまでは母のことをずっと可哀そう可哀そうと思ってきたんだけど、急に「子どもの前で家の中で死ぬな!」と、すごい怒りが湧いてきました。「そんな死ぬにしても子どもが第一発見者になるようなところで死ぬな!」と。そこから母のことも「可哀そうな人」じゃなくて、冷静にどんな人だったのか見つめなおしてみたいと考えはじめて、そうしたらやっぱり宗教の問題は避けられません。そこから、宗教2世に関するマンガをぼんやりと考えるようになりました。