「失敗するかもしれない」という考えを捨てる

② 思い込みやマインド

過去に失敗をして人前で話すことにネガティブな思い込みを持っている方や、「失敗したらどうしよう」「うまくいかなかったらどうしよう」と心配性な方も、緊張しやすい傾向にあります。また、「取引先の機嫌を損ねるかもしれない」「社員の士気を下げるかもしれない」「否定的に受け取られるかもしれない」と、悪く思われたくないと考え過ぎる方も緊張しやすく、言葉が出にくくなります。

こういう方への対処法としては、与えられた話す機会をプラスにとらえるように、考え方やマインドを変えてくことが肝心です。人前でうまく話せる人は、決して緊張していないわけではありません。ただ、その機会を、話を聴いてもらえる絶好のチャンスとプラスに捉えているのです。過度に緊張してしまうときは、他人の視線を恐れるあまり「失敗するかもしれない」「悪く思われたくない」とマイナスな考え方になっているのかもしれません。

「失敗するかもしれない」と思いながら何回プレゼンをしても、決してうまくいきません。「成功するために何を話すか」といったプラスの考え方に切り替えてゴール設定をしなければ決して成果はでません。どうぞ、話す場面ごとに「提案の価値を分かってもらう」「士気を高めていこう」などとプラス思考になりましょう。

自分を動画で客観的に見てみる

③ 話し方に自信がない

これまで自己流でなんとかやってきたが、役職に求められるご自身の話し方に自信が持てないという方も多いようです。今は、YouTubeなどで多くの名スピーチやプレゼンテーションを見ることができます。そういう上手なスピーカーと比較をして、自分は劣っているのではないかと不安になってしまうようです。その他にも、職場で、上司から話し方について指摘を受けてから、気になって話せなくなってしまったという方もいます。「ダメな点を指摘されたが、改善方法がわからずに困っている」というご相談もよくいただきます。

話し方に自信が持てない方は、自身の話し方を客観的に確認することをおすすめします。スマートフォン等で動画を撮影して確認をするのです。自分が映っている動画を見るのは、恥ずかしくて嫌かもしれませんが、自分をちゃんと見ずにダメだと思い込んでしまうのではなくて正しく現状を確認することが何より大切です。中には、動画を見て「思ったほど悪くなかった」という感想を持つ方もいます。実は、このようにご自身を客観視すると他人にどう見られているのかという不安の解消にもつながります。そして、改善したい点が見つかれば、「見せたい自分」に近づけていけばいいのです。