「説教」にならないよう伝えるには

ポイント⑤ 部下の“言い訳”もしっかり聞く

ネガティブな指摘を受ければ、やはり「言い訳」をしたくなってしまうものです。もし、指摘を受けた側の部下が、何か言い訳をしてくるようであれば、それはしっかり受け止めましょう。内心「しょうもない言い訳だな」と思っても、さえぎらずに最後まで聞きましょう。

ここでさえぎってしまうと、「この人は私の話を聞いてくれない。どうせ何を言っても無駄だ」と思うようになり、日常の「報連相」も遅れてしまうなどの影響が出てしまいかねません。さえぎらずに最後までしっかり聞くと、「聞いてくれた感」が生まれ、安心感や上司への信頼感につながります。

ポイント⑥ 目安の時間を伝え、時間配分を意識する

優秀な上司は、面談するときはもちろんですが、ふだん相談事があるときも「ちょっといい?」などとあいまいに声をかけるのではなく、「○分ぐらいいい?」と時間の目安を伝えています。

時間のめどがわからないと、声を掛けられたほうは、話を聞きながらも、「ほかにもまだ話があるのではないか」「次の予定に間に合うだろうか」とドキドキして不安になります。あらかじめ時間の目安がわかれば、ゴールが見えるので心づもりができて、気持ちが楽になります。

さらに、あらかじめ時間配分も決めておきます。たとえば、部下に「15分ほど話をしたいんだけど」と声をかけて会議室に呼んだら、「最初の5分で改善点の指摘をして、残りの10分は部下の話を聞く」などと決めておくのです。

相手の悪いところを指摘していると、つい感情的になり、長くなってしまいます。時間配分をしておくことで、それを避けることができますし、一方的にこちらから指摘するばかりの「説教」にならずに済みます。相手の話を聞く時間もしっかり取ることができます。

時計と砂時計、時間のリミットを意識する
写真=iStock.com/Andrii Zorii
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