1.実践で培われたスキルのストックがある

天職を得るには一定のスキルは必要です。採る側からすると新卒と違って即戦力として期待するため当然と言えば当然です。そんな時こそ、それまで積み重ねてきたスキル(一芸)がわが身を助けてくれます。

スキルと言えば、私が日系・外資系両方の会社に勤務した経験からは、日系企業の方がスキルに対する意識や評価がやや低いように感じます。それより日頃の振る舞いや上司への態度が重視されるようです。

現在の私の結論としては、これからの時代はあらためてスキルが大切になると思っています。というのも、ジョブ型雇用に代表されるように職種毎の専門性が求められますし、スキル研鑽の過程でプロ意識を高められ、その分評価も分かりやすくなるからです。

社会で生きていくには、もちろんマナーや礼儀も大切ですが、30代で訪れる幾多の修羅場をくぐりぬけるためにも、できれば20代のうちに生き残るための基礎的なスキルは身に付けておいてほしいと思います。

【図表】スキルのストックがある人、ない人の転職の面接
図表=筆者作成

日々発見や成長を実感できることを

身に付けるべきスキルは知識や技術など人によっても異なるはずですが、だいそれたことでなくていいので、日々発見や成長が実感できるものがいいでしょう。

ちなみに私の20代は、実務を通じて「IT(パソコン操作・システム開発)」「会計」「英語」の大きく3つのスキル習得に時間を費やしてきました。それがその後の企業再生や謎解きゲーム会社の経営の現場で大いに役立っています。もし仮に私が編集者であれば、取材する力や分かりやすく記事を書く力を意識して身に付けてきたと思います。