伝えるときは「アイ(I)メッセージ」で
1点目は、「アイ(I)メッセージで話す」ことです。アイメッセージとは、「I(アイ)」、つまり「私」を主語にして伝えるメッセージです。大人同士だけでなく、子どもに伝えるときにも役立ちます。
「(あなたは)お酒を減らすべき」「あなたがお酒を飲むと、みんなが迷惑する」など、「私」以外を主語にした言い方をすると、ケンカになってしまいます。そうではなく「私はあなたの体調が心配なんだ」「私は、お酒を飲んで怒ったあなたの顔を見るのがつらい」など、「自分はこう思っている。こう感じている」といった伝え方をします。
「禁止」の表現を使わない
2点目は、「肯定的な表現をする」ことです。「~しないで」「~はダメ」といった、否定形の言い方ではなく、「~をして」といった表現にします。
例えば「休日だからって、朝から飲まないで」と、何かを禁止されるような言い方をされると、相手は自分を否定されたような気持ちになり反発したくなります。そうではなく、「仕事が終わってすぐよりも、晩ごはんの時に一緒にビールで乾杯する方が楽しいよ!」など、否定的な表現を避けて、前向きな言い方でこちらの希望を伝えましょう。
伝えることは一つに絞る
3点目は、一度にいくつも言わず、簡潔に一つだけ伝えることです。家族としては、あれもこれも言いたくなりますが、言いたいことを一度に全部伝えようとすると、感情的になってしまいますし、相手も説教をされているように感じて素直に受け取ることができません。ですから、伝えるなら1日1個だけにします。「あなたが飲むと声が大きくなって、私はこわい思いをするのよ」。これだけで十分です。