交流できなくても本から学べる

仮に身の回りにそういう場がなくても、簡単で誰でもできる方法が読書です。

1500円程度という格安の値段で富裕層や起業家の世界・価値観を知ることができますから、手軽な自己変革手段といえるでしょう(あるいは図書館ならタダで借りられる)。

私自身、起業家が書いた本に感銘を受けて起業を目指すようになりましたし、『金持ち父さん貧乏父さん』の影響で資産運用を始めました。

そして今は自分が執筆をする立場となり、本コラムでは富裕層や起業家・経営者の行動習慣を考察し紹介していますし、書籍『年収1億稼ぐ人、年収300万で終わる人』『年収1億円を稼ぐ人の頑張らない成功法則』(いずれも学研プラス)も同様です。

コーヒーを飲みながら読書
写真=iStock.com/yipengge
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ほんの一部でも試してみよう

ただし、書籍やコラムを読んだだけでは、相応の感受性や行間を読み解く読解力、実行力がなければ、意識や習慣を変えることは難しいとも感じます。

私の著作の読者でも、「本の内容を忠実に実践したらGAFAMの一社に引き抜かれ、もう10年目です」とか、「午堂さんの本の影響を受けて不動産投資を始め、ついにリタイアしました」という感謝のメッセージが来る一方で、「そんなことは知っている」「富裕層はそんなことしない」「新しい情報がない」「コイツの言うことは偏っている」などと全否定する人もいます。

仮に自分の意見と異なる主義主張だったとしても、「そういう考えもある」「自分の考えとは違う人もいる」と多様性を許容し、また「そんなの無理」「あの人は特殊」と言い訳をするのではなく、自分の場合に置き換えて一部でも試してみようと考えたいものです。

自分の成長期・発展期こそ「素直さ」がモノを言うのは、これまで数多くの成功者、そして没落者を見てきて実感することです。