どうすれば富裕層と交流できるか

ひとたび富裕層と交流を持ち、彼らのものの見方や考え方を学ぶことができれば、自分の中のチープな常識や貧困な価値観がひっくり返され、見える景色が変わり、世の中にはたくさんのチャンスが転がっていることに気がつけるようになる。

「目に映る世界が変わる」「住む世界が違う」というのが言葉だけでなく体感として実感できます。

ではどうすれば、富裕層との接点を持ち、彼らの思考パターンや行動パターンを自分のものとできるか。

一番早いのは自ら起業することです。前述の通り起業すれば、レベルの違いはあったとしても、出会うのも紹介されるのもほぼ起業家になり、出会う機会が劇的に増えます。

起業しなくとも、例えば副業や投資を始めたら、それをブログなりSNSなりで発信すれば(副業禁止でなければ実名が望ましい)、誰かが見つけてくれてファンになったり、オフ会をやりませんかと声がかかったり、時には出版や講演のお誘いが来ることもあります(私自身、サラリーマン時代にペンネームで発行していたメルマガがきっかけで出版に至りました)。

自分という存在はここにいて、こんなことに興味を持っていて、こんなことをしています、というフラグを立てておくのです。

何もなければ誘いや問い合わせがくることはありません。

スタートアップのコンセプトイラストを描いた画用紙が置かれたデスク
写真=iStock.com/Varijanta
※写真はイメージです

交流会の鉄則

また、起業家・経営者が集まるイベントやシンポジウム、オンラインサロン、あるいは勉強会などに参加する方法があります。交流会や懇親会があれば、それにも参加する。

そこで注意すべきはお客さまや傍観者にならないようにすること。もしそうなってしまうと彼らの商売のカモになって終わりです。

大事なことの一つは「自分はこういう課題の解決に興味を持っていて、こんな活動をしています」という自己紹介ができるかどうかです。

彼らは一般人の自己紹介は聞きたくありませんが、ビジネスチャンスやビジネスモデルに関する話題は面白がります。だからそこで彼らの気を引けるテーマを語ることができれば、「キミ面白いね」とSNSを交換したりして交流が始まる可能性があります。

ちなみに当時ヨチヨチ起業家だった私が、なぜ富裕層に相手にしてもらえたかというと、投資用不動産を商材にしていたという理由もあるとは思いますが(富裕層には不動産が大好きな人が少なくない)、彼らの話や教えをフンフンと素直に聞き愚直に実践したことや、目下の相手でも敬意を持って接し、こちらからも情報提供をしたり顧客や仕事や取引先を紹介したり、あるいは酒食に招いたりして接触頻度を増やしたこともあるのではないかと思っています。

また、書籍を出版するようになると著者の知り合いも増えていくのですが、著者の多くは事業家ということで対等に付き合えるようにもなりました。