食費と食品ロスを抑える画期的なサービス

農林水産省によると、日本での食品ロス、つまり「まだ食べられるのに捨てられてしまう食品」は年間で約570万トン(2019年度)に上っています。世界全体では年間で約13億トンにも達する勢いだそうです。

持続可能な世界をつくる「SDGs」の意識が浸透する中で、こうした食品ロスをなるべく減らしていこうというムーブメントが盛んになっています。

その一環として、廃棄される食品をお得に購入できるウェブサイトやアプリなどのプラットフォームが増えてきました。

レストランなどで余った料理をウェブサイトにアップしてサイト上で決済し、店頭で引き取ったり、飲食をしたりするものもあれば、定額制で日に2回まで廃棄食品を注文できるといったサブスクリプションスタイルのものもあります。

自分が住むエリアで使いやすいサービスを探そう

たとえば、通信大手のNTTコミュニケーションズが運営するecobuy(エコバイ)は、アプリを活用して賞味・消費期限が近い食品を登録者に告知し、購入した登録者はレシートを撮影・申請することでポイントが貯まるというサービスです。貯まったポイントは、サイバーエージェントと提携する25社(2021年11月現在)のポイントと交換できます。

こうしたサービスを利用すれば、食品ロス削減に貢献できるだけでなく、食品を安く買うことで日常的な食費を抑えることにもつながります。

対象が食品とあって、地域単位でサービスを提供しているケースも多いようです。まずは日頃利用しているスーパーや飲食店が実施していないかどうか調べてみましょう。

食品ロスの専門家・井出留美氏の『あるものでまかなう生活』(日本経済新聞出版)は、賞味期限の話をはじめ、無駄を見直す知恵が詰まった書籍。一読することをお勧めします。