やりたいことがなくて当たり前
芝浦工業大学の学生の方から受けた相談の中で、特に多かったのは就職に関する悩みでした。
たとえば、「特になりたい職業がない」と打ち明けてくれた学生がいましたが、まず前提として、やりたいことがないというのは当たり前だと思うんですよ。それに20代の時点で考えていることが正解である確率は低いと思ったほうがいい。
エンジニアをやってみて、向いていると思ったらそれでいいし、向いていなかったら別のことをやればいいと思います。やったことがないことを積極的に試しておいたほうがいいですね。やったことがなかっただけで、不得意だと思い込んでいたことの中に、めっちゃ得意な分野が見つかることもあるので。手当たり次第いろいろやってみるのがいいんじゃないかなと思います。
一番給料の高いところに行くのが正解
また、修士1年の学生は、就職活動中に自分の軸がブレていることに気がついて、何を基準に業界を絞っていけばいいのか悩んでいましたが、おそらく現段階では一番給料の高いところに行くのが正解なんじゃないかなと思います。
なぜなら、修士の学生が就職活動を通じて入れそうだと思っている会社の数と、世の中にある仕事の数が全然違うんですよ。会社に入ってみたら、こういう仕事があったんだとか、やっぱりこっちのほうが楽しそうじゃんっていうのは必ず出てくるので、優秀な人ほど転職する機会は増えてくるはずなんです。その場合、お金があると転職先を選ぶ時に余裕が生まれますし、副業を始める余裕も出てくると思います。なので、まだ道が定まっていないのであれば、お金優先で考えてもいいんじゃないかなと思いますけどね。