学生のうちにこれだけはやっておけ
最後に、今のうちにできることについて少し。
車の免許と、もし将来バイクに乗るつもりならバイクの免許も取っておいたほうがいいと思います。要は、社会人を始めちゃうと長い休暇をなかなか取れなくなるんですよね。
もしお金があったら、長期間ほかの国に行って暮らすというのも、今のうちにやってみるといいんじゃないかなと思います。ある程度大きな企業やメーカー系だと、基本的に日本国内だけで閉じている会社って少ないんですよね。そうすると、言葉も通じない人や、別の国の文化の人がどうやって暮らしているのかをまったくわからないのと、ある程度わかっているのとではものの考え方、捉え方が違ってくると思います。
日本人は、わりと日本人の感覚が世界中普遍的だと思い込みがちで、実はそうじゃない国や文化のほうが多いということをわかっていない人が多かったりするんですよ。それに、外国文化を知っているほうが、結果的に今後社会がどうなっていくかという未来予測が当たりやすくなるんじゃないかなと思います。
学生のうちに留学経験を積みたいなら、お金の問題が大きいと思うんですが、ドイツやチェコなど、ヨーロッパは学費が無料の大学が多いです(編集部註:国公立校であることが前提で、現地語で学ぶ学生であることが条件になっていることもある)。
お金が無くてもストレスを発散できるか
あと、お金の問題についてもうひとつ。お金がなくてもこうやったら楽しめるよね、という生活の楽しみ方を知っていることは、長い人生を生きていく上でけっこう重要なことです。
お金がない中で人が集まって、どうやって時間を潰すかを考えるのは学生のうち。たぶん、社会人になったらあんまりやることがないと思います。ストレスがたまったらお金を使って発散するタイプの人がいますけど、あれをやり続けるとお金がたまらないので、なかなかキツい生活状況になります。逆に、お金を使わないでもふつうにストレス発散できま〜すっていう人は、お金がたまる一方で強い。
お金に頼らない生き方の訓練として、大学時代にどうやって暇つぶしするかというのを人間関係の中で見つけられるといいんじゃないかなって思います。
構成=山田ちとら
東京都北区赤羽出身。1999年、インターネットの匿名掲示板「2 ちゃんねる」を開設。2015年に英語圏最大の匿名掲示板「4chan」の管理人に。YouTubeチャンネルの登録者数は155万人。著書に『ひろゆき流 ずるい問題解決の技術』(プレジデント社)、『なまけもの時間術』(学研プラス)などがある。