期待に応えられないことをわびる

ここでは、断る際のおわびのことばである「ご容赦ください」を取り上げます。「謝り度」は1です。

件名:意見交換会 欠席いたします
いつもお世話になっております。○○社の○○です。
○月○日の意見交換会の件、ご返事が遅くなりまして、失礼いたしました。
スケジュールを検討いたしましたが、当日はどうしても都合がつきません。
恐れ入りますが、今回は欠席とさせていただきたいと存じます。
どうかご容赦ください。
ご迷惑をおかけしますが、何とぞよろしくお願いいたします。
「ご期待に沿えません」+「申し訳ありません」

●どうかご容赦ください

「ご容赦ください」は「ご期待に沿えません」と「申し訳ありません」の意味が含まれる断りのことばです。

ご要望に沿いたいのはやまやまだけれど、どうしても状況が許さない。そんな気持ちで謝るときに使います。

こんな表現も

●お力になれず(ご期待に沿えず)申し訳ありません

おわびではありますが、感謝の意味合いも強く含んでいる表現です。相手がこちらに相談してくれた、こちらを頼りにしてくれたという場合、そのことに感謝を込めながらおわびする表現です。

避けたい表現

×ご勘弁ください

「ご勘弁ください」も「ご容赦ください」と似た意味のことばですが、少し軽いニュアンスがあります。

親しい間柄で、何か無邪気に頼まれたりして、「そんな仕事勘弁してくれよー」などと使うことはあるかもしれません。でも、「勘弁して」と言う場合、意味合いとしては「やめてくれ」に近く、一般的なビジネスでは使いにくいと言えるでしょう。

自分のミスをわびる

こちらになにがしかの落ち度があったときに使うフレーズです。「謝り度」は2に上がります。

件名:ミーティング御礼
いつもお世話になっております。○○社の○○です。
昨日のミーティングはお疲れさまでした。おかげさまでいいアイデアが多く出たと存じます。
モニター不調の件では、私の不手際でご迷惑をおかけいたしました。まことに申し訳ございません。
出力した資料をご用意いただきましたので、とても助かりました。
改めてお礼申し上げます。
引き続きご協力いただけますよう、何とぞよろしくお願い申し上げます。
してしまったこと+「申し訳ございません」

●モニター不調の件では、私の不手際でご迷惑をおかけいたしました。まことに申し訳ございません

感謝のニュアンスがある謝罪として、カジュアルにも使える「申し訳ございません」ですが、ここでの「申し訳ございません」はいよいよ本気です。

こちらがミスをしてしまったことを示し、何について謝っているのかを明らかにします。その上で謝ると、謝罪の意図が伝わります。

手を合わせあやまる
写真=iStock.com/itakayuki
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