手堅く金銭的リターンを狙うなら「貸付型」「不動産投資型」

さて、次世代投資として話題の投資型クラウドファンディング、中でも、事業(プロジェクト)そのものに出資できる「ファンド型」の投資型クラウドファンディングに投資してみて感じたことは、“投資”というよりも“応援”の要素が大きいこと。

もちろん、株式投資や債券投資などにも「応援」の要素はありますが、それら伝統的な投資と比べ、まだまだ目新しい投資法である投資型クラウドファンディングはリスクが大きく、何が起こるか分かりません。金銭的リターンだけを目当てに投資するのは危険です。

売り上げ次第で変動する金銭的リターンは「おまけ」であって、「応援したい」との気持ちを前面に出して、投資先を選択するのが賢明でしょう。

私自身、今ではそのような目線で、次なる出資先事業(プロジェクト)を物色しております。

もし、手堅い金銭的リターンを狙いたいのであれば、投資型クラウドファンディングの中でも、あらかじめリターンが決まっている「貸付型」「不動産投資型」がおススメです。

もちろん、これらにもリスクはありますが、今回取り上げた「ファンド型」に比べれば、はるかに安定したリターンが見込め、投資商品としての要素が大きいタイプです。私自身も投資しており、こちらではそれなりのリターンを上げております(そちらは、またの機会に取り上げたいと思います)。

ちなみに「株式型」は非常にハイリスクですが、非上場企業への投資法として注目されています。

いずれにせよ、これからの時代の新たな選択肢の1つとして、投資型クラウドファンディングにもっと注目してもよいかもしれませんね。

藤原 久敏(ふじわら・ひさとし)
ファイナンシャルプランナー

1977年大阪府大阪狭山市生まれ。大阪市立大学文学部哲学科卒業後、尼崎信用金庫を経て、2001年に藤原ファイナンシャルプランナー事務所開設。現在は、主に資産運用に関する講演・執筆等を精力的にこなす。また、大阪経済法科大学経済学部非常勤講師としてファイナンシャルプランニング講座を担当する。著書に『株、投資信託、FX、仮想通貨… ファイナンシャルプランナーが20年投資を続けてみたらこうなった』(彩図社)など。