実質マイナスリターンなのに「大満足できた」理由とは
ちなみに、ハマグリ専門店への出資額は、1口わずか2万円。
クラウドファンディングの大きな売りは、少額から投資できることでして、しかも投資期間は半年間と短く、非常にお手軽に投資できたのでした。
そして気になる結果ですが……売上目標には届かないものの、なんとか損益分岐点は超え、1口2万200円程度で償還と、わずかながらのプラス。
しかし、取扱手数料が2000円というオチがつきまして、実質的にはマイナス。
目新しい投資商品(手法)は、手数料等といった諸費用がかさむことは、“投資あるある”でございます。
それでも、私は今回の投資には大満足でした。
なぜなら、投資家には「投資家特典」として、そのハマグリ専門店の食事券1万円分が送られてきたからです。
2万円の出資で1万円分ですから、そこらの株主優待とは比べものにならない利回りです。
このようにファンド型では、金銭的リターン以外にも、出資先事業(プロジェクト)に関する特典を受けられるケースが多く、しかも、今回のように破格の利回りであることも珍しくないのです。
調子に乗ってハマグリを食べ過ぎ、お腹を壊したことは自己責任ですが、この特典込みで考えれば、今回の出資については、十分に元は取ったと思っています。
ハマグリ投資で味を占め、次なるスイーツ投資でほぼ全額が損失に
さて、そんな「ファンド型」の投資型クラウドファンディングに味を占め、私は早速、次なる出資先を物色し始めました。
そして見つけたのが、とある「極上スイーツの製造・販売プロジェクト」でした。
スイーツ好きの私としては、ハマグリよりも、はるかに興味がそそられるのでした。
1口1万円、投資期間1年間というお手軽さも大きな魅力でしたが、何よりも、「投資家特典」である極上スイーツ(2000円相当)に惹かれたことは言うまでもありません。そして、多少元本割れしても、投資家特典込みで元が取れればいいやと、甘く考えてもいました。
そしてプロジェクトが始動したのですが、なんと想定外のトラブルが発生して販売自粛となり、それ以降の売り上げはほぼ0円と、壊滅的な状態となってしまったのでした(※)。
*プロジェクトの詳細は、基本的には投資家限定の情報公開なので、ここでは割愛。
その結果、多少の元本割れどころか、償還されたのは1口200円程度、ほぼ“全額パー”状態です。
送られてきたのは甘いスイーツでしたが苦い結果となり、特定の事業(プロジェクト)に出資して、それが大コケしたときの怖さを思い知りました。