約60%の女性が更年期症状を感じる

「『更年期』と聞くと『更年期障害』をイメージし、『つらくて大変』と思いがち。しかし『更年期・更年期症状・更年期障害』は、すべて別ものです」と高尾先生。

「女性が100人いたら『更年期』は100人に訪れますが、『更年期症状=更年期に起こる心身の不調』を自覚する人は60人弱。『更年期障害=日常生活に支障をきたすほど更年期症状が重い状態』に悩む人は30人弱です。こうした現状を知ると、必要以上に更年期を恐れなくていいことがわかります」(高尾先生)

さらに、更年期とPMS(月経前症候群)の症状は似ているものがあり、PMSの症状が強い人は更年期の症状も強くなる傾向があるそう。

一方、精神科専門医の福永伴子先生は、日常のストレスも更年期症状の要因になるという。

「仕事や育児、人間関係の悩みといったストレスに、女性ホルモンの影響が加わって心身の不調が起こるケースがよく見られます。その場合、婦人科と心療内科の両方で治療を進めることもあります」(福永先生)

こうした現状を踏まえつつ、更年期に起こる症状について理解を深め、早めの対策を心がけよう。

主な更年期の症状、頭痛・めまい
のぼせ・動悸
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