ビジュアル決算書で会社の実態がわかる
転職先や投資先として気になる会社があったとき、実態をどうやって把握すればいいだろうか。インターネットで調べる、製品やサービスを体験してみる、ツテをたどって働いている人に聞いてみる――。いずれも間違ってはいない。どれも会社の実態をつかむうえで有益な情報源といえる。ただ、これらの情報は数字的な裏付けのない定性的な情報だ。実態をつかむためには数字に裏付けされた定量的な情報も組み合わせる必要がある。その情報を誰でも簡単に入手できるのが決算書だ。経営の状態は必ず決算書の数字に表れる。
とはいえ、決算書を見慣れない人にとっては、数字を読み解くのは難しいと感じるだろう。そこで私は決算書をビジュアルな図(ビジュアル決算書)にして直感的に理解できるようにする方法をすすめている。決算書は膨大なページ数になるが、会社の実態を読み解くために重要なのは、貸借対照表(B/S)、損益計算書(P/L)、キャッシュ・フロー計算書(C/S)の3つの書類で、これらをまとめて財務3表と呼ぶ。それぞれの数字から、ビジュアル決算書をつくり、直感的に企業の実態を把握する方法を紹介しよう。