【Q&A 2】カラオケ業界で検証! ビッグエコーのB/Sはどちらでしょう?
会社の財務状態や安定性がわかる「貸借対照表(B/S)」は、第一興商と鉄人化計画を比較。どちらが「ビッグエコー」を展開する第一興商でしょうか。
カラオケルーム「ビッグエコー」などを展開する、業務用カラオケのリーディングカンパニー。飲食店の運営なども手がける。
鉄人化計画ってどんな会社?
東京都や神奈川県、千葉県でカラオケルーム「カラオケの鉄人」を展開。まんが喫茶、複合カフェの「アジールエッセ」も出店。
どちらが正解か一緒に考えてみよう!
【金川先生】B/Sは、「ビッグエコー」などを展開する第一興商と、「カラオケの鉄人」を展開する鉄人化計画を比較してみましょう。どちらが第一興商なのか、わかりますか?
【吉田さん】第一興商は、カラオケ業界のトップ企業でしたよね。業績もいいというニュースを見た気がします。
【金川先生】そうなんです。業績がいいということは、「利益剰余金」もきちんと積み上がっているので、財務状態も安定している可能性が高いですよね。
【吉田さん】ということは、「利益剰余金」のところがマイナスになっていることはありませんね?
【金川先生】おっ、いいところに目をつけましたね。毎年、利益が積み上がっていれば、「利益剰余金」が増えていき、純資産も増えていくはずです。
【吉田さん】なるほど。ということは、収益力が高いだけでなく、会社の安定性も高いでしょうね。
【金川先生】そうです。もう答えがわかってしまいましたね。D社が第一興商です。すぐに現金化できる「流動資産」が「負債(流動負債+固定負債)」を上回っているので、実質的には無借金経営の状態といえるでしょうね。ただし、純資産がたくさんあると、株主から「配当金をもっとたくさん払え」とか、「もっと積極的に新商品を開発しろ」などと要求されることもあるんですよ。
【吉田さん】カラオケ業界はコロナ禍で影響を受けましたけど、テレワークプランを打ち出したりして、新たな取り組みもしているようなのでこれからも注目ですね。