4.エコラップ

食品を包むラップ類は通常使い捨てされがちだが、それを見直すのはどうだろう。捨てるたびに、罪悪感をもっていた人もいるだろう。

そこでオススメしたいのは繰り返し使えるミツロウラップ。ミツバチの巣を原料としているミツロウでコーティングされた布は、丈夫で何度も洗って使えるうえにお皿などにもしっかりとくっつくので、使い勝手に遜色はない。ラップフィルムにはない程よい通気性とミツロウの抗菌力があいまって、食品の鮮度も長持ちするので食品ロス防止にもひと役買ってくれそうだ。

2018年9月4日、インドネシア・バンドゥンに積み上げられた廃プラスチック
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すべてを完璧に使いこなせなかったとしても、それでいい

5.コットン製の洗濯ネット

衣類にダメージを与えないように使用する洗濯ネット。多くの人が使っているのはナイロン製のものではないだろうか? 天然素材、化学繊維でできた衣類はもちろん、ナイロン製の洗濯ネットなどすべての繊維製品は、洗濯をするたびに繊維状のマイクロファイバーが抜け落ちて排水され、処理場で濾過しきれずに海洋へと流出する。マイクロプラスチックでもある化学繊維でできたマイクロファイバーは生分解性が低いため、海中を漂い続ける。だから、洗濯ネットさえ使えば環境にとってベストだとはいえないのだ。

何でもいいと思って洗濯ネットを選んでいるのなら、次の買い替えの際にはコットン製の洗濯ネットはいかがだろう。マイクロファイバーとなって海洋に流出しても生分解性が高いため環境にやさしく、見た目におしゃれなものが多いので、検討してみるのも手だ。

さらなるサステナブルな生活のための第一歩となる5つの神器。その日の予定や荷物の量によって、これらを完璧に使いこなせないこともあるだろう。けれど、それでいいのだ。私たちが地球のためにやろうとしていることは、同時に日々の生活に深くかかわりのあることばかり。意識を高く持ちつつも長い目で見て、一人ひとりが自然と無理なく、地道に続けていくことが大切だろう。

乙部 アン(おとべ・あん)
フリーエディター/執筆家

新ファッションウェブマガジン「LIV,」女性ファッション誌のフリーエディターをしながら執筆家としても活動、いくつかの連載を掛け持ちする。アメブロやnoteなどのブログでは、大人の女性に役立つファッション・仕事・サステナブル・ライフスタイル・独自の人生哲学を発信。