業績急回復に沸く企業と大幅に落ち込む企業の明暗

「自動車業界は景気に連動しやすく、業界全体で見ると業績は悪化。しかし、企業別で見ると、黒字化できた企業と、赤字に沈んだ企業との差が大きくあります」。トヨタ自動車を筆頭に本田技研工業、スズキ、スバルの4社は、コロナ禍でも黒字に転換、業績を上方修正。好調の要因としては、米国と中国市場の急激な回復がある。4社は月間世界生産台数も過去最高を更新した。

反対にコロナに沈んだまま赤字となったのが日産自動車、マツダ、三菱自動車だ。特に日産自動車の不振は大きく、20年12月のグローバル販売台数は28カ月連続マイナスという厳しい数字。構造改革の渦中でのコロナに加え、商品ラインアップの不作が響いたといえそうだ。

また、近年、若者を中心にクルマ離れが指摘されていたが、コロナ対策としてニーズの高まりも。トヨタの「KINTO」など、サブスクリプションサービスにも注目だ。

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トヨタ自動車/日産自動車
スズキは日本・インドで販売台数回復のきざし