※本稿は、原田曜平『Z世代 若者はなぜインスタ・TikTokにハマるのか?』(光文社新書)の一部を再編集したものです。
なぜ「フェイスブックよりインスタ」なのか
「ゆとり世代」のインフルエンサーであり、ツイッターやインスタなどの合計フォロワー数が160万人以上いる「ゆうこす」こと菅本裕子さん(1994年生まれ)が、私とある雑誌で対談した時に、こんな話をしていました。
「私たち(ゆとり)世代が若い時に使っていたmixiやフェイスブックは、『人とのつながり』を重視するメディアでした。しかし、そこで過度に人とつながったことで、『SNS疲れ』するユーザーが続出しました。その反動で、私たちより下の世代(Z世代)は、つながりよりも『発信すること』がメインのツイッターやインスタグラムが主軸になっていたんです」
確かにmixiやフェイスブックは、知り合いを見つけ、つながり、「交流する」ことがメインのSNSですが、ツイッターやインスタはどちらかと言うと「発信する」こと、または発信する人を「見ること」がメインのSNSであり、こうした「発信型のSNS」の普及とともに育ったことがZ世代の「自己承認欲求」や「発信欲求」を高めたのかもしれません。