息をするだけでもお金が出ていく
会社員として働きながら、パラレルワークでフィットミーを経営していた星田さんは、出産を機に2014年に勤めていたリクルートを退社した。まず星田さんが行ったのは、サロンを借りることだった。
「もともと実家のリビングを使って家賃をかけずにやっていましたが、お客様にもっと気軽に足を運んでいただけるように、同じマンションの下の階に部屋を借りました。初めて『息をするだけでもお金が出ていく』という経験をして、ドキドキしましたね」
「広告は出さない」と決めていたので、営業のスタートは身近な友人10人にフルオーダーの服を1枚ずつ無料プレゼントするところから始め、評判は口コミで広まった。退社後は、そうしたネットワークにも助けられつつ、取材の依頼が増え、メディアの力でも顧客が広がった。さらに最近ではネット検索やインスタグラムからの顧客も増え、その数は数千人に。受注会も東京だけでなく、大阪、名古屋、福岡でも行うようになった。