火山の大噴火で開催地が変更に
第4回ローマ大会(1908):イタリア・ナポリ近郊にあるベスビオ火山は、過去に何度も大噴火を起こしている活火山です。そのパワーはすさまじく、たとえば紀元79年にポンペイ市を全滅させた大噴火では、噴煙が20kmも巻き上がり、火山灰の重みで建物は潰れ、火砕流で街は焼き尽くされました。
そのベスビオ火山が、1906年に噴火したのです。これは困りました。ローマとナポリは225kmしか離れておらず、その被害がローマまで至るのは間違いないからです。結局第4回大会は開催地を変更せざるをえず、急きょロンドンで開催されることになりました。自然災害で開催地が変更されたのは、近代オリンピック史上初めてのことでした。