老後が不安――。そう感じているなら、1度、マネープランを立ててみよう。どのくらいの資金が必要で、どのくらい不足するかがはっきりすれば、無理なく"老後のお金”を確保する方法が見えてくる。
老後に必要なお金&資産形成
イラスト=たつみなつこ、以下すべて同じ

漠然とした老後の不安を数値化してみよう

老後に漠然とした不安を抱いている人は多い。大半はお金にまつわることで、「長生きしてお金が足りなくなったらどうしよう……」と心配している。であれば、具体的にいくら足りないかをシミュレーションしてみるのが有効。そのうえで自分に合った方法を見極め、不足額の準備を始めれば、不安は解消されるはず。大事なのは少しでも早く始めること。

「簡単な計算で準備すべき老後の目標額がわかります」とは、ファイナンシャルプランナーの平野泰嗣さんだ。その内容は図表1のようになる。

「わが家の目標額」を計算してみよう

まずは、老後にどの程度の生活費が必要になるかを想定しよう。これは人それぞれだが、イメージしにくければ生命保険文化センターの意識調査「生活保障に関する調査」(2019年度)のデータが参考になる。例えば、老後に夫婦2人で暮らす際の最低日常生活費は月額で平均22.1万円。さらに旅行やレジャー、趣味などゆとりのための費用を加えると、必要額は平均36.1万円という結果だ。この金額をベースにして毎月の希望生活費を設定しよう。