アンコンシャス・バイアス研修を体験!

しかし、藤原さんによれば、自分の中にその無意識バイアスの存在を確認できれば、自らコントロールすることも可能だという。

まず、バイアスそのものについて「知る」こと、次に自分の心の中にそれがあることを「気づく」こと。そして「コントロールする」こと。チェンジウェーブでは、この3段階を順を追って体得できるANGLEというe-learningツールを提供している。受講者の無意識バイアスの程度を、わかりやすく数字で示してくれるのだという。

藤原さんにお願いして、ANGLEを受講させていただいた。自宅でパソコンを開いて、指定されたパスワードでログイン。学習過程は1回目から10回目まで各10分程度。性別・年齢に関する無意識バイアスを「知る」課程と、それが自分にもあると「気づく」課程とがそれぞれ1回分設けられ、現在20代後半から30代のミレニアル世代の扱い方もトピックに。自分の身の回りで無意識バイアスの実例を探せ、という宿題も出される。こうして「自らコントロールする」段階へのステップを踏んでいくわけだ。

さて第1回目。「性別・年齢の役割分担は、ある程度あるべきだ」等々の命題に、直観で「そう思う」「少し思う」「思わない」「まったく思わない」などと回答した後、ハイソな職業人を男性と錯覚しがちな心理を突くクイズが。うーん、危うく引っかかるところだった。

セルフチェックで見えた自分の本心

その過程で時々示されるデータにビックリ。「同じ内容の履歴書でも、男性名のほうが女性名より評価が25%高い」「米国のシニア勤労者の58%が、年齢差別は50代頃から始まると感じている」……数字で示された“あるある”は、迫力十分だ。

で、再び直観で答えるセルフチェック。「仕事の遂行能力に男女差はない」「家事と育児は男女ともに平等に参画すべき」といった問いに「そう思う」「そう思わない」などと回答するのだが、手にしたマウスがしばしば止まる。直観ではこうだが、うーん、それはイケナイことだよな……と、微妙に本音からズラして回答する。オレっていい子ぶってるよなーという後ろめたさがつきまとう。

しかし、次の一文を呼んで安心。「『意識的に』『あるべき答えを考えて』答えたのであれば、それは無意識バイアスを認識し、自分自身でコントロールできている、ということ」なのだという。なんだ、これでいいのか。よかったー!