他人が家に入るのは嫌な若者も

【落合くん】僕は、家政婦さんを雇うのは最終手段にしたいです。正直、他人がつくった料理とかあまり食べたくないし、それこそナギサさんみたいなおじさんの手料理とかはちょっと……(笑)。夫婦2人ともどうしても家事ができない時だけ、仕方なく頼むって感じかな。

【原田(梨)さん】私も家政婦さんは頼まないと思います。割と潔癖気味なので、他人に家に入ってほしくない。でも、そうじゃない人や十分な収入がある人は、抵抗なく頼む時代になっていくのかなと思います。

【曽我くん】僕も潔癖気味なので、他人が家に入ること自体が受け入れがたいです。家政婦さんを頼むぐらいなら、無理してでも自分でやりたいです。

【原田】日本では、他人が家に入るのが嫌っていう人は結構多いみたいなんだ。欧米に比べて家事のアウトソースがあまり広がっていないのは、それも原因だと言われているよ。それと、他人がつくった手料理を食べたくないという落合くんの意見は意外と昭和的だね。家で食べるなら奥さんか自分の手料理がいいってことかな。

【落合くん】自分は料理はしないので、料理は奥さんに頼ることになるのかな……。手料理が無理でも、今はUber Eatsも食材宅配サービスもあるから、家政婦さんよりはそっちを使っていきたいですね。

「手料理は特別なときだけ」になる日は来るか

【原田】なるほど。欧米や中国では、家族で食べるだけならデリバリーやテイクアウトで済ませる人も少なくないんだ。料理するのは記念日とか友達を呼んだ時などで、手料理はむしろスペシャルなイメージになりつつある。でも、日本ではまだ「普段は手料理」が主流だよね。君たちが結婚する頃には、これも変わっていくのかな。

【鈴木さん】私だったら、デリバリーより冷凍食品や時短グッズに頼るかな。そうすれば手間をかけずに“手間をかけた風”の料理をつくれるから。デリバリーはスペシャルな日には使うかもしれないけど、普段の食事には選ばないと思います。

【原田】随分前から共働きが根付いているフランスで冷凍食品専門店のピカールが普及したのだけど、特に日本は世間体が大切な国だから、テイクアウトやデリバリーより冷凍食品の方がもっと普及していくかもしれないね。確かに日本に進出しているピカールを見ると、こんなものまで冷凍食品に! なんて驚いたりするもんね。全てが冷凍食品化されていく可能性は大いにあるね。

【落合くん】実家は生協の食材宅配サービスを使っています。80%ぐらいできているものを家で完成させるので、これも手料理といえば手料理ですよね。見栄えや世間体では、デリバリーよりそっちのほうがいいような気がします。

【原田】その世間体も、今後は変わっていくんじゃないのかな。日本では、今はまだ奥さんの手料理がベストみたいな風潮があるけど、君たちの世代では専業主婦志向の女子が減っている。家事に時間を割ける人が減るわけだから、今の風潮が変わっていく可能性は大いにあるよね。