「はたらく人の幸福学プロジェクト」(パーソル総合研究所と慶應義塾大学大学院SDM 前野隆司教授の共同研究)では、はたらく幸せと不幸せの因子が明らかになりました。では、幸せな組織をつくれるリーダーとそうでないリーダーは何が違うのでしょうか。前野先生に伺いました。

従来型リーダーシップと、これからのリーダーシップ

リーダーシップとは、不確定な事柄を、勇気を持って進めていく、まさにチャレンジングなあり方を意味します。VUCA(不確定性)の時代に求められるリーダーシップは、これまでのような管理型リーダーシップでは立ち行かないことは自明でしょう。

図表1は、今回の調査で得られた結果をもとに、組織内のマネジメントを要因とする、はたらく幸せ/不幸せについて分析した結果です。

組織マネジメントが与えるはたらく幸せ/不幸せ実感への影響(※出所:パーソル総合研究所×前野隆司研究室「はたらく人の幸せに関する調査」)
組織マネジメントが与えるはたらく幸せ/不幸せ実感への影響(※出所:パーソル総合研究所×前野隆司研究室「はたらく人の幸せに関する調査」)

この図表には、幸せ/不幸せの増減を縦軸・横軸として、組織におけるさまざまな課題を2軸上に示しています。例えば、肯定的で公正なフィードバックや、組織目標の落とし込みといった要因は、幸せを増加させる傾向にあります。赤い部分に入っているものは、のびのびと、その人の良さを育てるという現代的なリーダーシップです。一方、成果主義や競争、ハラスメントなどの要因は、不幸せが増加する傾向にあります。