2月~3月にかけての相場の急落で、投資をやめてしまったという人も多いのではないでしょうか。セゾン投信の中野晴啓会長は、同社の顧客の中にも投資信託を全額解約した方が少なからずいたと指摘。やめてしまった人には2つのパターンがあると言います――。
仕事でミス
※写真はイメージです(写真=iStock.com/monzenmachi)

急落相場で投資信託を全額解約した人

新型コロナウイルスの感染拡大は世界規模で続いていて、未だ収束への目途は立たぬままですが、株式市場はまだ見えぬアフターコロナの経済回復を先取りして、大方コロナ前の水準へとリバウンドし、足元は安定を取り戻しています。リーマン危機以降、米国景気が息の長い拡大を維持していたことで、世界の株式市場は総じて右肩上がりの上昇基調を実現してきました。しかし、新型コロナウイルスの世界的感染が顕在化し始めた2月最終週から、マーケットは一斉に大きく下落に転じ、世界の株価はリーマン危機時にも経験し得なかった短期間での3割超もの急落へと及んだのでした。この間のマーケット心理は、未知のウイルス感染がもたらす実体経済へのインパクトの不確実性に怯えてのパニック状態で、急落の最中はどこまで下落するかわからぬ恐怖が相場全体を支配していたと言えましょう。

将来の為の資産形成へと行動を始めていた読者の皆さんの中にも、このタイミングで投資をやめてしまった人がいるのではないでしょうか。実際僕が経営するセゾン投信のお客さまの中にも、この時期に投資信託の全額解約へと動いた人が少なからずおられましたが、この方々の特徴として次の2つのパターンが多かったのです。