※本稿は、竹内謙礼『巣ごもり消費マーケティング「家から出ない人」に買ってもらう100の販促ワザ』(技術評論社)の一部を再編集したものです。
コロナ禍収束までを描く「中期戦略」が必要
私が提案する中期戦略とは、政府や地方自治体からの強制力が解除されて、消費者が自主的に感染予防に務める時期の売り方である。感染者数も減り、医療体制も安定。お客様の感染に対する警戒心はあるものの、自ら外出して経済活動をおこなうフェーズだ。
ここで紹介する中期戦略が、コロナ禍収束までの売り方になる可能性が高い。収束までのシナリオがどうなるか予想することはできないが、仮に新型コロナウイルスへの認識が薄まったとしても、「感染させてはいけない」という社会通念みたいなものだけが残り、ずるずるとその習慣を引きずり続けるのではないかと思われる。
しばらくすると治療薬も出てきて、感染者が身の回りに増え、軽症で終わった人の話などを耳にするようになるはずである。「感染は怖いけど、感染しても仕方がない」という風潮になり、ワクチンができるまでの数年は、このような状況が続くのではないか。しかし、高齢者や持病のある人が感染すると、重症化しやすいという事実は変わりがなく、やはり緊張感を持って予防対策を取り続ける日々は続いていくだろう。