お金持ちは巣ごもり生活が苦にならない

こうした世帯の多くは、年収の上昇よりもぜいたくな生活が先行してしまっている。最初から広い家に住んだり、高級車に乗ったり。いったん生活のレベルを上げると、なかなか落とすことができない。一方、資産1億円をつくった女性には、そもそもぜいたくな暮らしを求めていない人が多い。

「常に身の丈に合った生活を心がけているので、緊急事態宣言で巣ごもり生活を余儀なくされても、それを楽しむ余裕があるんです。彼女たちは全然困っていません。むしろ家族と一緒に過ごす時間が長くなり、家族の絆が強まったことに喜びを感じている人も多いようです」

この生活はアフターコロナにも影響する。

お金持ちはリベンジ消費をしない

自粛生活で旅行や外食ができなくなり、ストレスをためていた人は、外出ができるようになったとき、反動で消費を急拡大させる可能性がある。いわゆるリベンジ消費だ。

すでに米国では、その傾向が明らかになっている。米国の小売売上高は4月に前月比14.7%の大幅減となったものの、5月には同17.7%増と大幅に増えた。

「1億円を超える資産を持っている人は、こうしたリベンジ消費をすることもありません。お金を使う目的をしっかり意識しているので、いつも平常心でストレス解消のための消費をしないのです」(藤川さん)

お金持ちの女性たちは感染拡大の第2波、第3波を想定し、消費を抑えながら自宅での生活を楽しんでいるだろう。

写真=iStock.com

向山 勇(むこうやま・いさむ)
ライター