ステップ2:目的を明確にする
次に考えるべきことは目的。副業の目的は、大きく分けて“収入補塡”と“自己実現”の二つがあります。
収入補塡のためにするなら、月にいくらといった条件面を設定することが重要です。自己実現のためなら、自分は何をやりたいのか、将来の自分はどうなっていたいか、そのためには今何をすればいいのかを考えることがスタートとなるでしょう。副業は人によって求めるものが異なりますので、業種を選ぶ前に目的を明らかにしておきましょう。
ステップ3:業種を選定する
目的が明確になったら、いよいよ業種を選んでいきます。収入補塡のために働くなら、インターネットで調べればたくさん出てくるでしょう。
自己実現のために働くなら、自分がやりたいこと、なりたい自分になるために役立つことを手がけるべきです。たとえば、自分の専門性が活かせるか、スキルアップにつながるか、将来独立するための準備になるかといった視点から判断するのです。こうした仕事はクラウドワークスのサイトなどで見つかるかも知れません。
これまで趣味やボランティアとして取り組んできたことを、この機会にビジネスにできないか検討してみるのもいいと思います。
ただし、いずれのケースでも大事なのは自分の適性を活かすということ。例えばウーバーイーツの配達員やアフィリエーター、YouTuberが副業の人気業種としてメディアなどで取り上げられていますが、自分に向いているかどうかは別の話です。これらの業種は、若者との体力勝負になる側面もありますので、大人の私たちに適性があるかどうか、そのあたりをしっかりと見極める必要があります。
法人と副業人材のマッチングサイトも登場
プレジデントウーマンの読者の方なら、おそらく本業も経験を積んで、それなりの専門知識やスキルをお持ちの方もいるでしょうから、それらを生かして法人の問題を解決する副業もおすすめです。先述のように最近は、法人でも人材を副業で募集しようという動きが出てきています。
そうした企業と人材をマッチングするサイトもありますので、覗いてみて、興味があるものに登録してみるといいでしょう。
自分自身の経験や知識を活かして法人の問題解決をする副業は、やりがいがある、スキルアップにつながる、効率的に収入が得られる、将来の独立準備につながる……と、いいことづくしです。
くれぐれも将来が不安だからと、時間を切り売りする仕事や体力勝負の仕事に飛びつかないようにしてほしいと思います。
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中小企業診断士。1966年、千葉県生まれ。慶應義塾大学文学部卒業後、大手金融機関を経て99年に独立。著書に『週末起業』(ちくま新書)など。