クラウドソーシングの登録者数が急増中
政府の副業解禁のかけ声があがったのは、2018年のこと。大企業にも副業解禁の動きがあり、副業人口がかなり増え、統計では400万人以上何らかの副業を手がける人がいるとも言われていましたが、ここ最近は少し落ち着いていました。
ところが、このたびの新型コロナウイルス感染症問題で、再び副業がブームに。ネット経由で単発の仕事を請け負う“ギグワーカー”と呼ばれる人の中にも、副業者が増えています。企業と個人をつなぐクラウドソーシングの主要サイトにおける、今年1~6月の新規登録者数は100万人とも言われていますが、そのうちの多くの人が副業者と言われています。皆さん、副業の必要性を感じ始めていると言えるでしょう。
副業人口が増え始めている要因は次の3つが考えられます。
① 将来の不安解消のため
今回の新型コロナウイルス感染症災禍で、現実的に収入が減っている人もいますし、勤めている会社の業績も芳しくなく、先行き不透明。将来に不安を感じている人が、自己防衛のために始めるパターンです。
② 企業が外部に発注する環境が整備された
ここ数年、企業も外部にどんどん仕事を出していこうという動きになっています。新型コロナウイルス感染症問題で企業の業績が悪化することが見込まれ、今後もその動きは加速するでしょう。人を雇うよりも外部に発注するほうが、コストが抑えられるからです。
③ テレワークの普及で使える時間が増えた
多くの人がテレワークに移行したことで、副業に充てる時間をとれるようになったのも一つの要因です。まず通勤時間が浮くわけです。これは大きいですよね。さらに在宅勤務のメリットとして、個々人の仕事の範囲が明確になることが挙げられます。出社する場合、会社に行くこと、いること自体が一つの仕事になっていて、生産性の低い会議や待ち時間など、拘束時間は長いけれど、成果はあいまいということになりがちです。でもテレワークの場合は、ここまでやったら終わり、これが終わらないと完了ではない、という業務内容の線引きが明確になります。ですから効率的に仕事を終わらせれば、副業にさける時間も確保できるのです。