仲の良さでビジネスパートナーを選ばない

「高収入タイプ」に学ぶべきは、仕事のパートナー選び。起業で成功している人は、自分と違う能力を持つ人と組んで仕事をするケースが多いという。

「女性が起業する場合、仲の良い相手と一緒に始めるケースが多いのですが、成功するために同じタイプの人は必要ありません」(藤川さん)

自分とは違うタイプの人と協力し合って、足りない部分を補い合う関係が重要ということだ。

望まない異動をよしとする

また、いったんは会社に勤めてから、独立して起業するケースが多いが、お金持ちは会社員時代に望まない部署に異動になっても、逆にチャンスと考える。複数の部署を経験したほうが、会社の中でさまざまなスキルを身に付けられる。異動したくないと思う部署は、自分の苦手分野の可能性が高い。起業して経営者となれば、会社内のすべては自分で判断しなければならない。そのとき、経験が役立つ。

仕事を任せるのがうまい

高収入タイプは、時間のレバレッジを意識しているのも特徴。

「1人でできる仕事の量には限界があります。高収入タイプは、他の人の能力や時間を使って乗り越えていきます」

事務処理能力の高い人ほど、他人に任せず自分で仕事をしてしまう。それでは自分の能力の限界が収入の限界になってしまう。ある段階まで自分でつくりあげたら、それ以降は他の人に任せる。自分はその人たちが能力を発揮できる場をつくる側に回るわけだ。

お金持ちになるには、「他の人にどう働いてもらうか」を常に意識しておいたほうがよさそうだ。

タイプ別に考え方や習慣を見てきたが、実践すればすぐに効果が出るものではない。大事なのは、小さなことを根気よく積み重ねること。途中で挫折しないためには、強い願望を持つことが重要。お金持ちになりたい、夢を実現したい、何でも構わないが、地道に努力を続けることができる目標を持つことが重要だ。

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向山 勇(むこうやま・いさむ)
ライター