海洋プラスチックゴミの80%以上がアジア諸国からのものだといわれている。中でもそれらゴミの発生量が世界第2位とされている私たち日本人は、その責任の大きさをそろそろ実感すべき時がきたようだ。20代半ばで企業を立ち上げ、ビジネスモデルとしても優良な美容ブランドの信念と世界中から愛されてい固形シャンプーの魅力とは? これからの新時代にふさわしいサステナブルの意識、そして企業のあり方に注目する。

知っているけれど取り組まない「海洋汚染問題」

「環境汚染が世界的な問題になっているのを知っていますか?」――こう聞かれて知らないと答える大人はほとんどいないだろう。では、それについて真剣に取り組んでいる大人はというと……いったいどれくらい存在するのだろうか?

中でも海洋汚染は深刻な問題のひとつ。正しく処理されない大量のプラスチックは、世界中の国々から海に流れ着く。その数だけでも毎年800万トンを超えるといわれ、それらが海を汚し、海洋生物たちの生態系を狂わせているのが現実だ。

プラスチックはとても便利な素材で、私たちの生活になくてはならないものとなっている。けれど、用が済んだら適当に捨ててしまっているのもわれわれ人間。たとえば世界中でプラスチックボトルがリサイクルされている割合は、たったの9%というデータもある(エティーク本国HPより)。

また驚くことに、プラスチックは自然分解されるまでに数百年かかるといわれている。つまり一旦捨てられてしまうと、多くのものが半永久的に残り続け、小さなプラスチック粒子であるマイクロプラスチックとなる。それを魚をはじめとした海洋生物が取り込み、巡り巡って人体にも影響を与えることとなるのだ。これらの一連の流れは、私たちが直接目にすることはないゆえに、なかなか実感することが難しい。けれど、現実から目を背けていられないほどの事態になっていることは確実だ。

エティーク創始者のブリアン・ウエスト氏
エティーク創始者のブリアン・ウエスト氏(写真提供=エティーク)