1.長時間労働を考え直す

今は男性も女性も、仕事と育児を両立しなければならない時代です。それなら2人でしっかり分担して、忙しい時期も力を合わせて乗り切っていくべきでしょう。では、育児分担はどうすれば実現するのか。

夫のほうに問題意識がない場合は、ぜひ自分から解決策を提案してみてほしいと思います。具体的な提案内容としては、次の4つが考えられます。

1つめは、夫に長時間労働をやめてもらうこと。昭和的働き方を続けている男性が育児の時間をとるためには、まず「残業して当たり前」という意識を変える必要があります。ただ、これは勤め先の企業風土が大きく影響しますし、夫の残業代を前提に家計が成り立っていると、夫婦どちらにとっても苦しい選択になります。夫ののちのキャリアに影響する可能性もあるでしょう。

2.「人を頼る」意識を夫婦で共有する

これが難しい場合は、2つめとして「外部を頼る」手があります。夫婦だけで育児を完結させようとするのではなく、積極的に人や地域に頼るのです。私はこの手をフル活用して、地域のコミュニティサポーターにお迎えをお願いしたり、自治体のベビーシッター制度を頼ったりしていました。

また、日曜日に仕事が入った時は、私の弟に来てもらっていました。弟はまだ若いのですが、子育てで大変な時期は終わっているので、私の子どもの面倒をよく見てくれました。思い起こせば私たち兄弟も、日曜日が休みではなかった父親に代わって叔父によく遊んでもらっていたものです。

このように、今後は「家庭のことは家庭の中で」ではなく、もっと外部に開いていく意識が必要だと思います。私も、育児が始まった当初は全部夫婦2人でやらなくてはと思い込んでいましたが、人や地域を頼るとぐんと気が楽になると知りました。妻のほうも友達にサポートを頼んだりと、積極的に人を頼っていたものです。

「ワンオペ育児」をなくすには、これが一番現実的な手段かもしれません。今はコロナの感染拡大で外部には頼りにくい状態ですが、その後を見据えて今のうちに夫婦で意思を共有しておいたほうがいいと思います。