より精度が高い血液検査

NIPT検査(新型出生前診断)

2013年4月よりスタートした検査で、母体の血液中にある胎児のDNA断片を集め、その情報を見ることで染色体異常の可能性を診断する。妊娠10〜14週ごろまでに実施する。以前は検査を受けられるのは、35才以上という年齢制限もあったが、現在は適応が緩和され、年齢にかかわらず染色体異常に対する不安が強い場合や胎児超音波検査、母体血清マーカー検査で染色体異常の可能性が示唆された場合など、いくつかの条件が提示されている。また検査前後に専門家によるカウンセリングが推奨され、実施できる施設も限られる。費用は施設によるが15万~20万円程度。

「クアトロ検査と同じく血液検査ですが、より精度が高く、結果は陽性、陰性のどちらかに出ます。結果が陽性だったときは、絨毛検査、または羊水検査で確定診断を受けることを検討します」

絨毛検査

胎盤の組織の一部である絨毛を採取し、胎児の染色体異常、遺伝子疾患を診断する検査。妊娠10〜13週ごろまで受けられる。費用は10万~15万円程度。手技的にもできる施設は限られる。

「確定診断をするための検査です。羊水検査よりも早い、妊娠早期に受けることができます。ただし、流産や出血、腹膜炎などの合併症を起こすリスクがあります」

羊水検査

子宮に長い針を刺して羊水を採取し、羊水中に含まれる胎児の細胞を調べる検査。妊娠15~16週以降に受けられる。胎児の細胞を培養して診断するため、結果が出るまでには約2〜4週間ほどかかる。費用は10万~15万円程度。

「ダウン症、13トリソミー、18トリソミーなどの染色体異常がわかる確定診断です。超音波を見ながら注意深く針を刺し、羊水を抜き取ります。羊水検査での流産率は0.3%、母体には破水や出血、子宮内感染症などのリスクがあります」