フードレスキューに挑戦してみる

もう一歩進んでフードロスを減らすには、フードバンクの活用も視野に入れてみよう。あまった食品(未使用に限る)は食品関連会社からだけでなく、家庭からフードバンクを通じて寄付することで、災害や貧困によって食料が十分ではない人たちに無償で提供される命綱へと変わってくれる。買いすぎて食べきれない場合はもちろん、贈答品などで使い切れなかった食品などが有効活用できる、皆にとって嬉しい制度だ。近くのフードバンクを探す場合は、自治体や農林水産省のホームページ(フードバンク団体一覧)で確認できる。

また別の方法としては、『プレジデント ウーマン2020冬号』で紹介し反響のあったフードシェアリングサービスTABETEを利用するのもオススメ。アプリでテイクアウト商品の購入がお得にできるから、利用者としては食費の手助けになると同時に、飲食店では廃棄が減らせる。まさにWIN-WINの結果となるのだ。

こうしてさまざまな方法で家庭からの廃棄をなるべく減らすことが、私たちが気持ちよく食事をし、環境のためにもなる。少しの努力を皆で一緒にすることで、それは大きな力となり、食品の無駄は確実に減らせるのである。持続可能な未来をつくるためのライフスタイルの見直しが今、まさに問われているのだ。

写真=iStock.com

乙部 アン(おとべ・あん)
フリーエディター/執筆家

新ファッションウェブマガジン「LIV,」女性ファッション誌のフリーエディターをしながら執筆家としても活動、いくつかの連載を掛け持ちする。アメブロやnoteなどのブログでは、大人の女性に役立つファッション・仕事・サステナブル・ライフスタイル・独自の人生哲学を発信。