「既読スルーに腹を立てる」はマナー違反?
ソーシャルメディア時代の新しいビジネスマナーとして、SNSのマナーも考えておきたいテーマ。今回、自分がしてしまったSNSのマナー違反として用意した選択肢に対し、「すべてマナー違反だと思わない」という意見も寄せられたが、これらの行為を“迷惑だ”と感じる人もいる。自分ではセーフと思っていることが、他人にとってはアウトとなるケースはよくあることだ。
まず、自分がしてしまったSNSのマナー違反でいちばん多かったのが「深夜や早朝にメッセージを送る」こと。着信時の通知音やバイブレーションの音は気になるもの。緊急の用件でないなら時間を考えて送るのがマナー。しかし、これをマナー違反と思っていない人は多く、まだまだSNSの使用に関してはマナーが確立していない現状が見えてくる。また、メッセージを確認したのに返信しない、いわゆる「既読スルー」に腹を立てることをマナー違反と考えるのは、女性より男性が多い。だが、その傾向が強いのは20代。30代以上は年代が上がるにつれ問題視しなくなるよう。
次に、ビジネスでのSNS利用の目的を聞くと、「社内での連絡のため」が男女ともトップ。社内連絡にSNSを利用する企業が増えているもよう。同じく社内使用では、会社の情報発信で活用されるケースが3位に。企業ホームページと併用してSNSを利用し、いわゆる「映え」や「バズり(拡散すること)」を狙うことを業務とする人も。反対に、3位以下に「生活者の動向を知るために」という意見もランキングされ、SNSは情報発信だけでなく、情報収集にも活用されており、ビジネスにおいても大切なツールのひとつになっているよう。
では、SNS以外のITツールの利用は、ビジネスシーンでどの程度認められているのだろうか。社内外の連絡ツールとしてメールとチャットで比較してみた。今やメールは、ワークツールとして認められているが、チャットは年代別で認識の差が大きい。とくに60代以上は社外への連絡にチャットはNGと半数以上が答えている。また、マナーが問われる「お礼や謝罪の連絡」では、社内外ともに全世代、メールは許容範囲と回答する半面、チャットはカジュアルな印象が強いためか、許容しづらいよう。とはいえ、全般的に見るとITツールの社内外での利用許容範囲は確実に広がっているように感じられる。