最近は名だたるビッグメゾンでも「リアルファーを使わない宣言」をしたところも多く、サステナブルを掲げることは一種のトレンドにもなっている。今はそれが話題性や人気、ステータスに直接つながる一大ビジネスになるのだ。サステナブルにとってビジネスは重要な要素。もっと言うと、実際、理由や取っ掛かりは何だっていい。やらないよりやる、そしていち早く取り組むことが、今の地球環境にとって最善なのは間違いない。

また、この分野で“エコ”は“フェイク”とは違った意味を持ち、生産過程で必要な資源の使い方や、フェアトレードの項で記したような労働力への対価にもきちんとこだわっているブランドも多い。エコファー、エコレザーはニセモノではない、立派な新素材なのだ。

9.ボランティアで現状を体感してみる
「ちゃんと」よりも「ずっと、長く、ゆっくりと」

ニュースや新聞で情報に詳しくなるだけでなく、実際に現場を見ることはとても大切。日本中にボランティア団体は多くあるけれど、参加する際に大事なのは、「無理をしない」ということ。

(左)子ども食堂に関心のある人が参加できる「しながわ子ども食堂ネットワーク」。http://shinashakyo.jp/kodomonet(右)子どもたちに人気のおかずを試食で出したもの。
(左)子ども食堂に関心のある人が参加できる「しながわ子ども食堂ネットワーク」。(右)子どもたちに人気のおかずを試食で出したもの。

誰かのために行動したいという気持ちはとても素晴らしいことだけれど、自身に無理を強いているようでは本末転倒。当事者に迷惑をかけてしまうことだってある。誰かを助けられるのも、まずは健全な自分あってこそ。信頼できる団体を見つけたら、できる範囲で参加&支援をしてみるだけでいい。

そして、好きなことや得意なことをボランティアで生かしてみるのもオススメ。なぜなら、ボランティアは当事者の幸せと、あなたの苦労を引き換えにするものではないからだ。そんなちょっとした心構えが、困っている人たちを一時期だけでなく、長期間ゆっくりとバックアップできるコツでもある。

たとえば全国で深刻な問題となっている子どもの孤食・貧困問題。これを支援する方法のひとつとして子ども食堂がある。ある程度決められたスケジュールのもと簡易食堂を開き、子どもたちや時にはその親にも、ごく安価、もしくは無料で食事を提供するというものだ。もし、あなたが料理好き、子ども好きというのなら、このようなボランティアに参加してみるのもいいだろう。得意な、あるいは好きなことで応援をするのが、“持続可能な”幸せを呼び寄せるに違いないのだから。

10.身近なところからプラスチック海洋ゴミを減らす
膨大に増え続けるプラスチック海洋ゴミ

「プラスチックストローを使わない」「レジ袋削減」。サステナブルに興味がない人も、そんな報道をどこかで耳にしたことがあるだろう。