※本稿は飯塚健二『「職場のやっかいな人間関係」に負けない法』(三笠書房)の一部を再編集したものです。
話を広げすぎるAさん、細部にこだわりすぎるBさん
とある会議で、司会進行役のXさんは、
「今度、Y社に出す提案について、事前に提案書をみなさんにお配りしていますが、この提案内容の方向性について、ご意見をお願いします」
と出席者に問いかけました。
すると、Aさんは、
「この案もよいと思いますが、こういう提案もあると思いますし、また別の観点からはこんな提案も考えられるし、こんな提案もありだと思います」
と、ひたすら選択肢を広げるような発言ばかり。
一方で、Bさんは、
「この提案はいいとして、具体的にはどう進めていきますか? 具体的な手順を一つひとつ示してもらわないと、さっぱりイメージできません……」
と提案内容ではなく、仕事の「進め方」に対して突っ込んでくる。Xさんは、今回の提案内容の方向性について意見交換をしたいのに、とんちんかんな回答が続き、議論がまったく進まない……。