残念なヤジで話題になっている選択的夫婦別姓の議論。反対派が主張する理由は、どれも根拠のないと思われるものばかり。コラムニストの河崎環さんが、痛快に切り込む。
※写真はイメージです(写真=iStock.com/sharaku1216)

「だったら結婚しなくていい」に、大がっかり

選択的夫婦別姓を巡る1月22日の衆院本会議にて、代表質問者を務めた国民民主党の玉木雄一郎代表が、交際中の女性から「姓を変えないといけないから結婚できない」と言われた男性のエピソードを紹介した際、議場から「だったら結婚しなくていい」とのヤジが飛んだ。別姓なら結婚する必要はないというこのヤジの主は、自民党の杉田水脈議員と見られている。

「また杉田水脈議員か」「どうしてこの人は……」と、賢明なプレジデントウーマンオンライン読者の皆さんからはため息が聞こえてきそうだが、そうです、われわれとほぼ同じ世代の働く女性、杉田議員です。

令和だというのに……2020年だというのに……まだそんなことしか言えないのか……。

このあまりに雑なヤジっぷりには多くの人が何度目かの大がっかりに打ちひしがれ、中には怒りのあまり「これがわが国の与党だ」と、今から10年以上も前の「平成21年 参議院 選択的夫婦別姓法制化反対に関する請願文書」までをネットに引っ張り出した人もいて、人々はその日、その文面のひどさにあらためて「言葉を失った」。