キャリア女性は「専業主夫」を選べばいい

——このサイトの読者にはビジネススキルの高い女性が多いので、ビジネスパートナーを選ぶような感覚で私生活のパートナーも選べばいいと思うのですが、キャリア女性の中にも「恋愛を経て結婚しなければ」という考えを捨てられない人が多いと感じます。

私からすると、おそらく皆さん収入も平均より高くて、誰かを1人、2人養えるくらいのイメージなので、私のように効率のために結婚するのであれば「専業主夫やります」という男の人をうまく選べばいいと思う。「お金は私が稼ぐから、家のことをお願い」でいいような気がしますけど、そこまでは割り切れないんですかね。

私には、わりと早いうちから「専業主夫」の知り合いがいました。大学のときの男友達で、恋愛結婚をしたんですけど、理不尽な理由でリストラ対象にされて、そのまま主夫になったんです。相手の女性が本当に仕事のできる人みたいで、男友達はさほど仕事が好きではなさそうだったので、彼は専業主夫として家事も子育てもしていました。いい大学を卒業して専業主夫をやっているなんて当時の私には衝撃的で、こういう人が増えたらいいのにと思った。彼らの関係性を見て、純粋にうらやましいと思いました。

家にいたい男性が生きやすい社会に

——私の知り合いにも「彼女のヒモになって自分の勉強に没頭したい」と言っている研究者がいました。「家事はやりなよ」と思いましたけど(笑)。

一定数、そういう人もいるんですよね。外で働くよりも家のことをするほうが得意な男の人も絶対いる。今の人(サムソンさん)も間違いなくそう。働く意欲がない(笑)。もうちょっと働いてもいいのに……と思うくらい。

——女性の社会進出が議論の的になりがちですが、家にいたい男性にとっても生きやすい社会になればいいですね。

そうですね。「男は男らしく外で稼いで出世して、野心を持って……」みたいな世の中の価値観がツラい人もいると思う。

夫(仮)は、2年ぐらい本当に無職だったんですよ。まったく何もしていなくて、貯金を食いつぶしていたんですけど、いよいよ「パートくらいしよう」となったときに、相当断られたと言っていました。今はどうにかパートもしていますが、なかなか働き口がないんですよね。おじさんがバイトに応募してくると「おかしい」と思われるんですよ。男は男で大変な部分があるなと思います。