大きな失敗をして自信をなくしたり、いろいろなことが空回りしてもんもんとしている……。心理カウンセラーの中島輝さんが、そんな人にすすめているメソッドの一つが「Wishリスト」というワークです。ここでは実際の相談者佐藤さんのケースをもとに、メソッドの概要と驚きの効果を紹介します。

※本稿は、中島輝『書くだけで人生が変わる 自己肯定感ノート』(SBクリエイティブ)の一部を再編集したものです。

※写真はイメージです(写真=iStock.com/ChristianChan)

過去の失敗が頭から離れないときは

過去の失敗体験によって自尊感情を傷つけ、「できる自分」のイメージを見失ってしまうのは仕事でも勉強でも恋愛でも人間関係でも起きることです。

客観的に見れば、過去の失敗そのものを変えることはできません。

ところが、自尊感情にトラブルを抱え、自己肯定感が低下していると、振り返っても仕方のない過去の失敗体験を何度も思い出し、そのたびに「自分はダメだった」「もっとこうするべきだった」と思い悩んでしまいます。そんなとき必要なのは、視点を変えることです。

看護師として10年近くキャリアを積んだ佐藤さんの悩みは、仕事が完璧にこなせなければ自分に価値がないとの思い込みから、転職を繰り返してしまうことでした。佐藤さんには、改めて「人の役に立ちたい」という原点を思い出してもらうことが大事でした。ただし、それを自分へのプレッシャーとするのではなく、人生を楽しむためのエネルギーに変えていけるよう働きかけていきました。

そこで使ったワークが、「Wishリスト」です。