女性が力を発揮するための3つの条件
続いての講演は、白河桃子さんによる『女性管理職候補を増やすダイバーシティマネジメント』。白河さんは、長時間労働を評価する上司行動がワーキングマザーにキャリアの行き詰まりを感じさせていると述べ、「女性活躍を含む真のダイバーシティを実現するには、会社・個人・社会が変わらなければなりません」と語りました。
個人は成果を出す働き方への転換を、社会は仕事も家事育児も含めたジェンダー平等への意識改革を。そして会社は、女性活躍に必須の条件として次の3つを実現すべきだと言います。
①長時間労働を是正し時間単位の成果でフェアに評価する、②年功の廃止(年次と仕事を結び付けない)、③父親の育休など男性の家庭参画促進。
その上で、「女性管理職の育成を担う上司の多くは、休まず働き続けてきた男性たち。そうした労働意識の下では女性管理職は育ちません。ぜひ上司世代の意識変革を支援してあげてください」と呼びかけました。
講演後には質疑応答が行われ、参加者の問いにお二人が対談形式で回答。いずれも、女性活躍やダイバーシティ推進の担当者に役立つ実践的な回答ばかりで、皆、取り組みへの決意を新たにした様子でした。
文=辻村洋子