暴落すれば夜も眠れなくなる
「暴落するときは、日本時間の夜に海外でニュースが発表されて下がるケースが多い。リスクを取りすぎている人は、心配で夜も眠れなくなってしまいます。怖くなって我慢できなくなり、ジェットコースターから飛び降りてしまうのです」
投げ売りが落ち着くと、株価は回復し始める。結果的にもっとも株価が低いところで損切りをするケースが多い。
このときのことをすでに忘れてしまった人が多い。アベノミクスで利益が得られた人は、どんどん投資額を増やしている。
「100万円の投資で10万円儲かったのだから、200万円投資すれば20万円儲かるはずだと考えてしまうのです」
いまこそ自分の投資額を再検証して、リーマンショックのような危機が訪れても、ジェットコースターから飛び降りなくてすむような資産構成にしておく必要がある。
「そのためには、自分がどのくらいの金額までなら損失に耐えられるかを考えるのがいいでしょう。たとえば、『100万円程度なら損をしても耐えられる』と考えるなら、リスク資産はその倍額の200万円までに抑える。この先、経済危機が起きて資産が半分に減ってしまっても耐えられる額にしておくのが目安です」
リスクは割合ではなく金額で考える
「損失に耐えられる金額を割合で考える人がいますが、それはよくありません。例えば資産額が500万円の人に耐えられる損失額を聞くと『2割程度なら』と答えることがあります。500万円の2割だから100万円です。けれど同じ人に『資産額が5000万円になっても2割の1000万円の損失に耐えられますか』と問うと、『それはちょっと』となることが多いのです。どれくらいの損失に耐えられるかは心の問題なので、割合では測れない面があり、金額で考えることをおすすめしています」。
・リスクを取りすぎていないか
この2つをクリアできれば、ある程度のほったらかし投資も可能になる。
では、この先、成長力が期待できる投資先はどう選べばいいだろうか。