投下時間を増やす2つのポイント

では1日どれぐらい自習をすればよいのでしょうか。成長速度を速めるなら、理想は1日3時間です。そして、これを3カ月続けること。なぜかというと、勉強を始めて2カ月を過ぎたぐらいに成長曲線が急カーブを描いて伸びるからです。ここがいちばんしんどい期間ですが、気づいたら伸びていたという人は皆、ここを乗り越えています。

ただし、なかなか時間がとれないという人は、1日1.5時間を半年あるいは1年と長くかけてもOK。

仕事に子育てに忙しい女性が1日3時間の自習時間を確保するのは至難の業でしょうが、投下時間を増やすポイントは次の2つです。

1 何を減らすかを決める

忙しい中でも必ず減らせる時間があるはず。減らす方法として、よく聞くのがこの3つです。

飲み会
いちばん多いのがコレ。プライベートと仕事、さらに仕事は緊急度と重要度に分け、緊急度と重要度の高いものには参加し、低いものは行かないと決めましょう。

仕事時間
仕事から帰る時間を決めると、仕事の優先順位が決まり、生産性が高まります。生産性を高めるには、タスクの量を減らすか、タスクにかかる時間を減らすかのどちらかです。

何もしていない時間
スケジュールを書き出してみると、何もしていない時間が意外とあるものです。この時間の多くがスマホをいじったり、テレビを見ていたりする時間。意識して削りましょう。

2 計画を立てる

何を減らすか決めたら、次は一週間のスケジュールを決めましょう。そうすれば仮に飲み会が入っても、前の日に多めにやるなど、時間をうまくやりくりできます。

そのうえで、一日をどう設計するか考えるんです。いつ、どこで、どんな教材に取り組むか決めて、その時間になったら自動的に行います。

たとえば、音声を聞いたあとに復唱するシャドーイングは、家事をしながらでも可能。ですから「朝、食器を洗いながら20分、シャドーイングをする」と決めてしまいます。その他、「1時間の移動時間で単語」「会社帰りにカフェで30分の多読」「ランチの時間を削って30分の文法」など、きっちりと計画を立てていきます。

会社を複数社経営して日米それぞれで約40社に投資をし、カンボジアの代表監督、プロのサッカー選手でパパでもある本田圭佑さんは、もう480日以上連続で毎日2時間半の自習を続けられているんですが、それを叶えられている理由のひとつは事前の綿密な計画立て。アメリカからヨーロッパへ移動する日であろうと、絶対に自習時間は確保されています。その結果、最近も新たな単語を2400ワードほど覚えられました。プライベートだから……ではなく、まるで仕事のアポのように自習時間を24時間の中に組み込むのが毎日の自習をやり抜くコツです。