スピンオフストーリーをつくると盛り上がる

ちなみに、「推しメン」と正反対のコンセプトの歴史の勉強法もあります。

先に、日本史でも世界史でもよいので通史をざっと学びます。その後に、「興味がわいた出来事」をピックアップして、その出来事に登場する人物の生涯を、ドラマや漫画の「スピンオフストーリー」のように捉えて勉強してみるのです。

中田敦彦『勉強が死ぬほど面白くなる独学の教科書』(SBクリエイティブ)

人物を選ぶポイントは、「なんでこの人は、このとき、こんな行動をとったんだろう?」とか、「この人は、この出来事の後、どうなったんだろう?」などと思える人をピックアップすることです。

あと、ドラマや漫画のスピンオフと同様に、ピックアップする人物は、主役ではなく、脇役がオススメです。

人物の生い立ちから勉強していき、その出来事にたどり着いたときには、「ついに、このときがきたーっ!」という感じで盛り上がれます。

あと、面白いのが、その人物の視点をとおして出来事をもう一度見てみると、最初に自分が捉えていた出来事の印象と、まったく違うように見えたりすることです。これが、まさにスピンオフの1つの醍醐味でもあります。

たとえば、日本史だったら、関ヶ原の合戦において、土壇場で西軍を裏切り、東軍に寝返った「裏切り者」の小早川秀秋などは、スピンオフストーリーとして追いかけてみると面白いかもしれません。

写真=iStock.com

中田 敦彦(なかた・あつひこ)
オリエンタルラジオ

1982年生まれ。2003年、慶應義塾大学在学中に藤森慎吾とオリエンタルラジオを結成。04年にリズムネタ「武勇伝」でM‐1グランプリ準決勝に進出して話題をさらい、ブレイク。またお笑い界屈指の知性派としてバラエティ番組のみならず、情報番組のコメンテーターとしても活躍。14年には音楽ユニットRADIOFISHを結成し、16年には楽曲「PERFECTHUMAN」が爆発的ヒット、NHK紅白歌合戦にも出場した。18年にはオンラインサロン「PROGRESS」を開設。さらに19年からはYouTubeチャンネル「中田敦彦のYouTube大学」の配信をスタートし、わずか1年あまりでチャンネル登録者数が250万人を突破した。