“眼下”にそびえる4000年前の巨木
南北に弓なりに延びる日本列島は、気候や文化、歴史において、地域ごとにさまざまな特色を持っている。だから、ほんの1~2泊のショートトリップであっても、視点を変えるだけで普段暮らしている地域にはない新鮮な発見が得られるはずだ。ここではそんな学びや発見のある旅の目的地を提案。まさに自己投資にもってこいの7つのスポットを順に紹介したい。
まず取り上げるのは埋没林だ。埋没林とは、火山活動による火砕流にのみ込まれるなどして、森林の全体(または一部)がそのまま地中に埋没したもの。樹木が化石のように土中で保存され、生きていた当時の姿を今日に残す、学術的にも貴重な遺産となっている。
日本にはこうした埋没林が全国におよそ40カ所確認されており、なかでも島根県の「三瓶小豆原埋没林」は、長大な幹が直立した状態で残った、世界でも珍しいサンプルだ。地上の平地に設けられたゲートをくぐると、らせん状の階段が延々と地下13mの深さまで続く。眼下に杉の巨木がそびえ立つ光景は圧巻だ。